洗車と言うのは一般的に水をかけて、バシャバシャと洗うようなイメージがとても強いです。
4輪のように水をかけて汚れを取り除き、水分を拭き取ってワックスをかけ、艶々の外装を見て満足するというのは、2輪では行わないのです。
バイクの場合は表面だけをキレイにしても、全く意味がありません。
本記事では、バイクを洗う本当の意味や、洗うべき部分を紹介していきます。
4輪と2輪の洗車方法がまるで違う!?
表面だけをキレイにして満足しているユーチューブ動画がありますが、それらは本当の意味での洗車ではないのです。
また、ボディ表面やホイールのリムだけをキレイにすることが、洗車の目的ではありません。
それは、表面だけがキレイになっただけで、安全のための洗車とは言えないのです。
じゃあ、何のためにバイクの洗車をするのかを、お伝えしていきましょう。
何のためにバイクは洗車をするのか?
何もしていないバイクは見た目もボロボロで、大事にしていないような気にもなりますね。
バイクが汚いということは、整備なんて全くしていない可能性が高いかもしれません。
また、多少転倒しても気にしない感じで、洗車もあまりしないというならボロさが加速していくでしょうね。
つまり、車体が汚い場合は愛車を大事にしようという意識が薄いということで、安全意識の低下が感じられるような気もします。
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安全性を意識するなら見た目だけではダメだということも、すぐに気が付くのではないでしょうか。
バイクの洗車と言うのはバイクに寄り添った行為であり、車体の機能を損なわないように整備することでもあるのです。
4輪車のイメージで外装をピカピカにするだけでは、片手落ちです。
バイクはかなり繊細な乗り物なので、洗車をしつつ整備もついでにしていくようにしたほうが良いでしょう。
バイクの洗うべき部分とは?
外装と違い水をいきなりかけるだけでは、全くキレイにならないのです。
じゃあ、どうすれば良いのかと言えば、水で濡らす前に拭いて掃除をします。
水で一気に濡らしてしまうと、表面のホコリや砂は掃除できますが、油汚れだけは落ちないのです。
しかし、凍結防止剤や融雪剤の塩化カルシウムで真っ白になっていたり、表面に花粉が付着していたりオフロード走行で、泥だらけになっていたりした場合は、最初から水で一気に洗い流すしかありません。
そういう特別な場合ではないなら、いきなり車体を濡らさないで、拭いて掃除をするようにしましょう。
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洗車と言うよりも、拭き掃除と言うほうが正解かもしれません。
そうなると、分解整備に近い作業になるので、ついでに点検もしていくほうが良いでしょう。
つまり、バイクの洗車と言うのは、軽整備と拭き掃除であると言えますね。
次はバイクの拭き掃除で、洗ったほうが良い部分を紹介していきましょう。
スイングアームピボット
なので、メチャクチャ汚いのではないでしょうか。
リアスイングアームピボットは、リアタイヤが巻き上げる路面のゴミや砂によって、見えない部分がかなり汚い状態になっているはずです。
見えない部分がかなり汚くなっているのですが、ここはパーツクリーナーを使ったとしても、ほとんど落ちないでしょう。
たとえば、リンク式サスペンションの場合はリンクからのオイル漏れや、油滲みなどを発見することもあるかもしれません。
もし、オイル漏れや油滲みを発見したら、洗車は中止して整備に専念してください。
ツインショックの場合は、シャフトに傷が入っているかどうかをチェックします。
少し古いバイクの場合はバンプラバーが、消失しているのを発見することも良くあった話です。
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ホイールブラシで届かないことが多いので、古いタオルなどを使用して裏の裏までこすって汚れを落としていきましょう。
ブレーキキャリパー
なので、分解する自信がない場合は、何もしないほうが無難でしょう。
しかし、分解する自信があるなら、キャリーパーを外して洗いましょう。
キャリパーにはピストンシールと言うゴム部品が付いているのですが、溶剤系ケミカルはゴム系を犯すので使用しないほうが良いですね。
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キャリパーは台所の食器洗剤と歯ブラシを使用して、汚れを取っていくようにします。
なので、洗剤入りのバケツに入れて、丸洗いという感じです。
たとえ、表側がキレイなキャリパーでも、内側は驚くほど汚いことが多いので、バケツにきれいな水を入れてキャリパーもいれると、水は一瞬で真っ黒になりますよ。
ブレーキキャリパーをキレイにしたついでに、ブレーキパッドの残量を見て交換が近いかどうかも確認しましょう。
キャリパーをしっかりと洗うことで、ブレーキのフィーリングも好転することが多いです。
ブレーキキャリパーの分解に関しては、信頼できる動画を見て自信を付けてから作業をするようにしましょう。
全く自信がないという場合は、何もしないほうが良いですね。
ブレーキディスク
余り汚れていない感じがするので、掃除をする人はかなり少ないのですが、実はブレーキパッドの削りかすが大量に付着しているのです。
ブレーキパッドの削りカスがブレーキディスクに付着しているのは、ブレーキディスクに空いている穴の中です。
マメに掃除をしていれば、ホイールブラシで掃除するだけで、キレイになります。
しかし、掃除を全くしたことがないという場合は、ビックリするくらいカスがたまっているので、一度掃除をしてみると良いでしょう。
穴の掃除が終わったらディスクの縦方向の面も、掃除をしていきましょう。
ディスクの縦方向はタイヤに空気を入れようとして、袖口が当たり真っ黒になる部分です。
なので、出来ればブレーキディスクの縦方向の面も、掃除をしておきましょう。
ブレーキディスクが汚いと、ボディ表面をキレイにしても汚い印象から脱却は不可能です。
掃除をしていると、ブレーキディスクの減り具合もチェックができます。
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目視できるほどの段差があるなら、残厚を図るのも良いでしょう。
ディスクは表面が減るので、パッと見ただけでは減っていないように感じます。
しかし、実は摩耗限界に達していることもあるので、掃除をするついでに確認をすると良いでしょう。
ブレーキ&クラッチレバー
しかし、しっかりとグリスアップしていたとしても、構造上オイルシールなどが無いので、使用していると徐々にグリスがはみ出きます。
ブレーキレバーやレバーホルダーはアルミ製の場合が多いので、アルミ削れて黒くなったグリスをしっかりと、拭き取っておくと良いですね。
グリスがはみ出ていたということは、一体どういうことなのでしょう?
簡単に言えば、政情にグリスアップしていたグリスが、減っているということが考えられます。
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さらに、はみ出していたグリスが黒くなっているということは、ピボット内に残されているグリスも黒くなっている可能性があるということです。
できれば、分解して完全に古いグリスを拭き取り、もう一度新しくグリスアップをしたいところ。
そこまでしなくても、レバー周辺を拭き掃除していると、クラッチワイヤーが油分ゼロということが発見できることもあります。
ワイヤーの根元がほつれ始めている場合は、掃除は中止して整備に専念するしかありません。
ドライブスプロケット
理由は、エンジン側のほうはカバーがあるので、全く見えないからです。
内側が汚れているのを知っていても、カバーを外すのが面倒と言う人も多く、掃除をしても見えない部分だから放置している場合がほとんど。
本当のバイク好きライダーは、カバーを外してカバーの内側に飛び散ったチェーンルブに、砂が巻き込まれてドロドロになっている部分をキレイにしていくのです。
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もちろん、普通の流水洗車では、スプロケットカバーの内側についている、油汚れは落ちません。
また、高圧洗浄機のノズルを至近距離から当てて、油汚れを吹き飛ばそうとしても根本的にキレイにはなっていないことが多いです。
とはいえ、高圧の水をかけたくない部分なので、普通は高圧洗浄機は使用しないでしょう。
カバーはボルト数本で外れることが多いので、サクッと外して掃除をしましょう。
まとめ
最初から一気に水洗いをしないで、一つ一つ丁寧に拭き掃除をしていくほうが良いでしょう。
掃除と言う名のメンテナンスなので、部品を取り外し消耗品が無いかもチェックしていくと良いですね。
バイクの掃除と言うのは愛車に寄り添って、時間をかけて一つ一つの部品をキレイに掃除する。
これこそがバイク好きの至福のひと時だと、筆者は思っております。